夏になると暑さと湿気で体力を消耗してしまい、体調を崩す人が多くいます。夏風邪は5月から8月の高温多湿な時期に流行るため、温かい時期でも気を抜いてはいけません。
手洗いうがい、睡眠や食事を規則的に摂ることによって予防することはできますが、免疫が低下して夏風邪を引いてしまう人も少なくないと思います。
今回は夏風邪の特徴や直し方をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
夏風邪とはなにか
「風邪」というと冬の寒い時期に多いイメージが強く、夏の間は油断してしまう人が多いと思います。でも実際に夏になると、喉の痛みや腹痛に悩まされる人が多くいます。それが夏風邪ですね。
冬に多いインフルエンザやノロウイルスなどのウイルスは低温で乾燥した環境を好む一方、夏風邪の原因になるウイルスは高温多湿な環境を好みます。
「夏バテ」とは暑さで食欲が落ちたり寝付けなくて睡眠不足になったりするなど、夏の暑さにより体力を消耗している状態です。そこで、夏に活発になるウイルスに感染してしまうと「夏風邪」になります。
夏風邪の特徴2つ
特徴①:夏風邪の症状から2つのタイプに判断できる
夏風邪の原因となるウイルスはエンテロウイルスとアデノウイルスの2つがあります。
1.「エンテロ」とは「腸」の意味で、エンテロウイルスは胃腸に炎症を起こします。感染すると発熱、喉の痛み、腹痛、下痢といった症状を引き起こします。
2.「アデノ」とは「ノド」の意味で、アデノウイルスは喉に強い炎症を起こします。感染すると発熱、のどの痛み、激しい咳の症状を引き起こします。
特徴②:長引くことが多い
一般に売られている風邪薬は細菌性の風邪にのみ効くため、ウイルス性である夏風邪に有効な薬はありません。そのためなかなか治らずに長引いてしますことが多いのも夏風邪の特徴です。いかに体力を回復させて免疫力を高められるか考えなくてはなりません。
夏風邪をはやく治すために注意すべき5つの対策
では、体力を回復し免疫を高めるために具体的にどうにすれば良いのでしょうか。
①こまめな水分補給
風邪で発熱を伴うと、当然ですが体が熱くなるためたくさん汗をかきます。夏風邪は下痢の症状も多いため大量に体から水分を失ってしまいます。それを補うためにはしっかり水分補給することは欠かせません。
水分補給は一度にたくさん飲まずこまめに行い、汗で失われたミネラル類を補給できるスポーツドリンクを飲むと効果的です。
②睡眠を十分にとる
睡眠をしっかりとることで体力が回復し免疫力がつくため、しっかりと睡眠をとって休むことも大切になります。ひどい発熱がない場合でも、普段より多く睡眠をとり日中も昼寝をすると体力の消耗を抑えることができます。
エアコンが強すぎると身体が冷えてしまい悪影響なので、28℃程度に設定します。
③適した食事をとる
症状がひどい場合はあまり食欲もないかもしれませんが、免疫を高めるために少しでも栄養の高い食事をします。
温かいものは免疫を高めるのですすんで摂ってみるといいかもしれません。
夏風邪におすすめな食べ物
【下痢のとき】
・おかゆ:消化吸収のいいおかゆに卵を加えることで、栄養価も高くなります
・煮込みうどん:弱った胃には温かいものが良く、うどんは消化吸収も良い
・ヨーグルト:ヨーグルトには整腸作用があり、すりリンゴを入れるのがおすすめ
・サプリメント:たんぱく質は免疫を高めるため、たんぱく質が豊富な栄養食品
【喉の痛み・咳のとき】
・ハチミツ:のどの痛みにはハチミツが効果的。そのまま舐めたり、飲み物にまぜる
・豆腐:のどに通りやすくたんぱく質も豊富。湯豆腐などにできる
・ポタージュスープ:とろりと口当たりが良いので喉が炎症しても飲みやすい
④下痢止め薬の使用は控える
免疫が低下した時にウイルスがお腹の中で急増して腹痛の原因となります。下痢は原因のウイルスを体外に排出するという役割があるため、下痢止め薬で止めてしまうと、ウイルスを排出できず余計に風邪を長引かせてしまいます。
下痢止め薬の使用は控えて、しっかりと水分補給をして安静にしましょう。
⑤マスクをする・人混みを避ける
もちろん周りへの感染を防ぐためにマスクはしなくてはいけません。
また、風邪のときは免疫が低下しているため、人混みへ行くと更にほかの病気にかかってしまう可能性もあります。風邪をこじらせないためにもなるべく人混みは避け、出歩くときは必ずマスクをするようにしましょう。
夏風邪対策のまとめ
夏風邪は夏に活発になる特定のウイルスが原因なため、症状もある程度限られてきます。治すためには安静にして体力を回復させるしか方法はありません。まずは体を休めることが大切になります。
そして、一度治ってもぶり返すことがあるので注意してください。病み上がりはまだ白血球が不足して病気にかかりやすい状態なため、回復した後でも規則的に食事や睡眠をとることを心掛けましょう。
以上!