きゅうまがじん

スマートシティに関心が深まった!「IoT推進ラボ研究会セミナー」参加レポート

高知県産業創造課が主催の「IoT推進ラボ研究会セミナー」がとても面白かったので、感想と学びを参加レポとして書き残します。f:id:kyuma-morita:20181108011154j:plain

前半が「生産性向上につなげるIT活用のポイント」

後半が「世界の事例から探るスマートシティの現状とこれから」

という内容で、僕は時間の都合で後半のみ参加してきました。前半も聞きたかったんですけどねー!

講演をしてくださったのがシスコという企業の方だったので、シスコが手がけている事例に何度か触れています。それから僕が高知県にいるので、少し高知県のことも書いています。

 

 

代表的なスマートシティの事例

そもそもスマートシティとは何か。僕もあまり詳しくは知らなかったので少し引っ張ってきます。

一応辞書に載っている定義はこうなってます。

情報通信技術(ICT)を活用するスマートグリッドや再生可能エネルギーの導入により、環境負荷を抑えながら持続的な発展を目指す都市。環境配慮型都市

参考:デジタル大辞泉(小学館)

スマートシティだと街灯や交通機関にIOTを取り入れて効率化や利便性の向上をめざす取り組みはよく知られているのではないでしょうか。

IOTとは、これまで別々に機能していたセンシング技術、通信技術、情報技術、アプリケーション技術を連携させたものです。

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こちらの記事がわかりやすかったです。「スマートシティ(Smart City) とは

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スマートシティを目指す取り組みは世界中であります。

  • バルセロナ(スペイン):実証環境を整備し、スマートシティの取り組みに積極的な企業を誘致
  • パリ(フランス):環境配慮型のスマートシティの代表事例に
  • コペンハーゲン(デンマーク):Carbon neutral Capitalという大幅な二酸化炭素排出量の削減計画を実施

こちら、バルセロナの事例を紹介した動画。


【JETRO】バルセロナに見るスマートな街づくり ‐官民連携で挑む新たな市場‐

そもそもスマートシティが求められている背景には、2050年に世界人口の7割が都市部に集中すると予想されていることがあります。(参考:2050年 世界人口の7割が都市住民へ

人口が集中すると、より効率的なエネルギーの管理や行政サービスの向上、環境問題への配慮が必要になるため、ビックデータやIOTを活用して都市機能の向上を目指しているんですね。

今はヨーロッパや北米のの先進国を中心に進んでいるように思えますが、今後もさらに人口が増えるアフリカや東南アジアの都市なんかも、スマートシティ化を進める価値は大きそう。

 

日本国内の事例

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日本では横浜市、北九州市、豊田市、けいはんな学研都市の4地区が実証研究のため経済産業省により選定されていますが、いまいち進んでいる状況ではないようです。

  • 都市間での競争意識があまりない
  • 縦割りの意識が強く、横のつながりが少ない
  • 財政的にも技術的にも新しいことに取り組める自治体が少ない

こうした理由からのようで。ただ都市間の競争意識あたりは改善しようもないことな気もします。日本の都市の事情や国民性に合った、日本なりの成功例が早く出て欲しいですね。

講演をしてくださったシスコさんは京都府ですでにスマートシティプロジェクトに挑戦しているようです。こちら取り組みの動画。


シスコ スマートシティ - 京都

例えば人気観光地の嵐山。嵐山では観光満足度が低下しているという課題があり、特に日本人の観光客が減少傾向にあります。

そこで、まずは実証段階として「デジタルサイネージ」という多機能スクリーンを設置。地図やSNSとの連携機能を提供するほか、混雑している場所をリアルタイムで表示してくれます。これは混雑を防ぐため観光客の分散化を図っているそう。

同じく京都府の木津川市では、スマートライティングと称して街灯のスマート化に挑戦。こちらも動画があります。


シスコ スマートシティ - 京都府木津川市

時間帯ごとに明るさを調整したり、設置したカメラでデータを蓄積して人通りに合わせて明るさを調節。防犯を含めた安全性の向上が期待されているようです。

僕のいる高知県では、スマートシティの取り組みは「まだまだこれから」という段階だと思います。

それでも、観光面において他県に比べて滞在日数が多いことや、観光客の消費額が全国3位だったりと高知県なりの特徴はたくさんあります。

交通機関やWifiの整備による滞在環境の向上とか。う〜ん、何ができるでしょうね。

 

スマートシティの取り組みをする価値は大きい

たまたまIOTに関心があって参加したイベントですが、世界中の事例を知ってとても関心が深まりました。けっこう盛んなんですね。

シスコの方も仰っていたけど、世界のスマートシティの先行事例をそのまま日本の都市に持ち込むのはいい手段とは言えないので、日本の中でもそれぞれの都市が抱える課題にマッチしたスマートシティ化が進んで欲しいです。

事例が都市単位で紹介されることが多いので、なんだか規模が大きく感じてしまいます。それでも実際には行政だけじゃなく、大小問わず多くの民間企業も動いていて、重要な役割を果たしています。成功事例にあったバルセロナでも、従業員十五人のIOTスタートアップが取り上げられてましたからね。