僕の姉はカナダで学んでいた時に出会ったスイス人と結婚して、スイスのチューリッヒ近郊に住んでいる。
旦那さんも日本が好きで、結婚式は僕ら森田家の地元である北海道ですることになった。挙式がお寺で披露宴が和室の宴会場という、とても和式な結婚式。去年の9月のこと。
その3ヶ月くらい前、姉から電話がかかってきた。
「結婚式なんだけど札幌でやる予定で、スイスから親戚とか友達が30人くらい来るんだよね。だから英語できる人に司会を頼みたくて、久真、披露宴の司会やってくれない?」
要件はそんな感じだった。
英語はだいぶ鈍っていたし結婚式の司会なんてやったことなかったので、正直「げ、まじで」と思ったけど、姉にはいろんな面で度々お世話になっているし司会もなんか面白そうだと思ったので承諾。
なんだかんだ当日は妹が日本語司会、僕が英語司会を務めた。海外勢30人くらい、日本勢20人くらいの参加者で幸いみんな優しくてノリも良かったので、和気藹々とした雰囲気のなか大きなトラブルもなく披露宴を終えることができた。
我なりに頑張った。
二次会は別会場に移動してみんなでワイワイ。バイキング形式で料理もお酒もGood。姉夫婦も楽しそうで良い会だった。
そして三次会。僕は姉の招待で日本にやってきたスイス軍団とbarに行った。名前は忘れたけど札幌中心部にある開放的な感じのbarだった。ノリのいい曲がかかっていて、みんな美味しいお酒を飲んでいい感じ。
その日仲良くなったセビというスイス軍団の一人とお酒を交わしながら話していた時に、たまたまスイスで流行っている曲の話になり、Lo & Leducという歌手の「079」という曲がとても人気だということを知った。
そして、ふと「これサプライズで流したらみんなびっくりするだろうな」と思い、バーテンさんに尋ねてみた。
「すみません、店内でこの曲かけてもらうことってできますか?」
バーテンさんは思いの外快諾。
「いいですよ。今流れてる曲の次にかけますね。」
と言ってくれった。
で、ついに流れる。
それまで店内では英語の曲ばかり流れていたのに、突然スイスドイツ語の曲「079」が流れてみんなびっくり。
そしてまさかの大合唱が始まった。店員さんや他のお客さんもノリノリな感じ。みんなが嬉しそうにスイスの曲を札幌のbarで歌っていて、この曲をバーテンさんにリクエストして心底良かったと思った。
そんな結婚式の三次会を経験しました、というお話です。
長々と綴ってしまった。なぜこんなことを書こうと思ったかというと、その時「これやってみたら面白いかも」と自分で考えたことを実行して嬉しい結果が生まれたことが、自分にとって良い成功体験になったと感じたからだ。
ふと思いついてやっただけなので、成功体験と言っても本当に小さなものだけど、当時僕はそれがすごく嬉しく感じて、半年以上たった今でも鮮明に覚えているのでつい文字に起こしたくなった。
これからも、人生大なり小なり色々な機会があると思う。「ん〜できるかな。失敗しないかな」と思ってしまうこともあるだろうけど、この体験を思い出してどんどんトライしていこうと思う。
世は4連休。さてどう過ごそうか。
とりあえずお寿司食べたい。
(姉の承諾を得て公開しています)