きゅうまがじん

【高校野球】明徳義塾の地元不人気から見る「アンチ」私立校の問題

高知県在住2年目の森田久真です。

県外の方は高知県高校野球と言えば、「明徳義塾高校」が真っ先に思い浮かぶ人が多いんじゃないでしょうか。

僕の地元北海道でも野球を知っている人なら、「高知と言えば明徳」というイメージをもつ人が多かった。実際に今年も7年連続18回目の甲子園出場ですからそれもそのはず。

「高知では明徳が人気で、甲子園の時期のは盛り上がっているんだろうなぁ。」

そんな思いを巡らせていた僕は、いざ高知県に来て少しばかりショックを受けました。

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高知では明徳が超絶不人気

いわずもがな明徳義塾高知県の甲子園常連校。

しかし、明徳の生徒さんや関係者の方には申し訳ないですが僕が高知に来て分かったのは明徳は高知県民から不人気だということでした。

実際に甲子園が始まって明徳が勝っても、県内ではそれほどおりあがる様子もない。それなら高知県大会で公立の高校が奮闘していた時の方がよほど盛り上がっていた気がします。

 

なぜ不人気なのか?|2つの大きな理由

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1.高知県民になじみがない

この画像から分かるように明徳義塾高校は山に囲まれた場所にあります。高知市からも離れていて、僕も一度見に行きましたがものすごい山奥でした。全寮制で人のいない山奥にあるので高知県の人もあまりなじみがないんですね。

2.県外出身者ばかり

今年の明徳野球部のメンバーでも大阪出身がほとんどで、あとは愛媛や福岡など各地からぽつぽつといる感じ。そしてベンチ入りメンバーに高知県出身は一人もいません。きっとこれが一番の理由でしょう。「高知県代表なのに高知県出身者が一人もいない」という不自然さを疑問に思う人は少なくないはずです。

 

高知県高校野球事情

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高知県には高知や高知商業、土佐など、古くからの名門高校がいくつかあります。なにせ高知商業はあの藤川球児を排出している高校です。

それでもここ最近は明徳義塾の一強という状況で、7年連続の夏甲子園出場からもわかるように高知県では圧倒的な強さを誇っています。

今年の夏は公立の中村高校が決勝で奮闘するも、結局は明徳が勝利。地元校はなかなか明徳の壁を越えられません。

 

県内出身者のいない地方の強豪校

ご存知かと思いますが、私立校が圧倒的に強いのはなにも高知県だけの話じゃなくて、実際に今年の甲子園もほとんどの県で私立校が出ています。

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昨年から甲子園でも話題になっている熊本代表の秀岳館高校も同様、熊本県出身者はゼロ。地元では「熊本の子を使ってくれ」という声が強いそうです。

他にも県外出身者が多いのは東北の八戸学院光星高校や青森山田高校などでしょうか。

それでは地元の人が応援する気がなくなってしまう気持ちもわかります。でも、その県の代表として全国の舞台で戦うんだから、せっかくならもっと盛り上がるようになってほしい。

建設的な意見で秀岳館監督の鍛治舎監督が「熊本の良い選手が県外に出ていかないためにもまずは強いチームを作りたい」という発言をしていました。こうした私立校側から地域に働きかけることも大切だと思います。

せっかく全国の各都道府県から集まる甲子園の舞台なので、たとえ私立校でも地域で応援されて代表校と地域が一体となって盛り上がる。

そんな高校野球になってほしいです。

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